いつかのこと

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窓の家がやさしいね #8 無印良品を訪れた

#8

無印良品を訪れた

何にも、なんにも知らなかった

ただ思いつきで家を見に行き、一目惚れして家を買おうとなって…さて、どうしよう
家を買いたいという気持ちだけを持って、最初の打ち合わせに向かった

あの夏の終わりに訪れたのは、無印良品の家だった
夫が見つけてきた見学会、家のサイト、そのどれもが私には新鮮に映った
無印良品と言えば学生の頃、よく放課後に友達とふらり立ち寄った思い出がある
“干し梅”という、すっぱ甘いお菓子にはまっていて、制服姿でよく食べていた
梅干しは苦手なのに、なんでだろ
その干し梅と、透明の写真用アルバムがお気に入りだった
そんなことを思い出しながら、あの無印良品の家か…と、カタログを見てわくわくしていた

たくさんの資料が机の上に広げられる
聞きたいことも分かっていない私たちに、担当者さんがいろいろ説明してくれる

何にも、なんにも知らなかった

家を買うということ、完成までの道のり、かかる期間、家の金額やローン、土地の値段に施工費…
避けては通れないが、お金の話は正直あたまがパンクしそうになった
大きな、おおきな、大きすぎる買い物
干し梅とはわけが違う

でもどこか、無印良品のアルバムを手にした時の感覚に似たものを感じていた
なんの飾り気もない透明のアルバムに、さてどの写真を表紙にしようかしらとぐるぐる考える
最後はこの写真で、じゃあその前は…ぐるぐる考える
あ、そうか
このぐるぐるが好きだったんだ
アルバムという枠の中で、あーでもないこーでもないできるのが魅力的だった
無印良品の家なら
ぐるぐる作っていけるかもしれない

私たちは0だ
私たちの家づくりは
ほんとうに0から始まった

house

無印良品の家

a living