電車に揺られて思ったこと

高校生だった。
僕は高校まで電車通学だった。
高校までは1時間くらいだったけ。
記憶は悲しいもので薄れていく。
今みたいにスマホがなかったのでたいした写真も残ってないわけで今となってはさみしかったりもする。
電車通学で思ったことは、あのおっさんみたいになりたくないな。
通学時間は大人の通勤時間だったりするわけでスーツを着た大人たちがたくさんいた。何歳くらいの人だったかは覚えてない。もしかしたら20代の人もたくさんいたんだろうな。とにかくスーツを着た大人たちが電車の吊り革につかまっている。会話もなくただ立っている。なんだか疲れた空気を纏っている。高校生の僕が思ったことだ。大人になった僕はそのことだけは覚えている。
あのおっさんみたいになりたくないな。
僕が東京に出てきた理由のひとつはこれかもしれない。
いや、正確にはもう覚えていない。
近鉄電車に乗っていた僕。
記憶を思い出してみるとえんじ色の座席に僕は座っている。帰りの電車は空いていた。ブレザーを着た僕は電車に揺られている。
僕のことなのにどこか僕のことではないようで不思議な気分だ。
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