いつかのこと

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家を買おうと思うんだ #7 無印良品の家

#7

無印良品の家

ある日、無印良品さんのホームページを見ていたら、見つけました。

“無印良品の家”

へー、そんなのがあるんだと、ちょこちょこと見ていたら“団地リノベーション”という僕の興味を更にそそるページに出会ったのである。

その頃、とても古い建物に住んでいて、壁、床、押入れ、キッチン、お風呂などを自分でリノベーションしていた。間取りは3部屋が縦並びになっているもので縦終わりには壁一面の大きな窓があり、部屋と部屋を仕切っていた襖を全て外してしまえば、抜け感がなんとも“ずどーん”でなんとも居心地の良い空間であった。といっても古い建物なのでデメリットもそれなりに、いや、なかなか数多く揃っていた。

“水があまりでない”
“隙間風あります”
“床ところどころギシギシ”
“などなど”

と言っても楽しいほうがほぼほぼ勝っていたのである。

そんな生活を長くしていたので僕の感覚は少しズレていたのかもしれない。ということもあり、家を買おうと思いだしたときにまず頭の中によぎったのは“無印良品の家”だったのである。

決して“無印良品の家”がズレているのではない。大半があたりまえとなると大半ではないものはズレているのではないかと思ってしまうことがある。これはあたりまえなのだろうか。いや、あたりまえを作り出しているのは誰だ、君か、はたまた僕自身か、ま、誰でもいいか。

縦の家 モデルハウス見学会

タイミングとは面白いもので“縦の家”モデルハウス見学会というものが開催されていたのである。早速見に行った僕たちは「わー」と言う。楽しい家である。玄関がとっても広いじゃないか。おー、天井への抜け感が最高じゃないか。面白い階段だなー、あ、1階はアトリエスペースにしようじゃないか。などなど妄想は声となって言葉を発し続けていた。その頃はまだ子供が産まれていなかったので「あ、ここ住みたい」と5秒で言った記憶がある。土地の値段、建物の値段、家を買うということをなにひとつ勉強していなかった頃である。

今思えば、なにひとつ勉強していなかったことが今に繋がっている。

そして、“木の家”、“窓の家”、に繋がっていくのである。

いや、そのまえに“子供”が誕生するのである。人生とは面白いもので、いや、人間とは面白いもので、“子供”によって、“ズレ”をどこかで楽しんでいた僕の生活と思考が、1度、2度、3度、13度、45度、90度、180度、と劇的に変わっていくのである。