無印良品の家と暮らす

花火を追いかける

土手の上から花火を見つけた
花火を見るために土手に行ったのか
たまたま見つけた花火だったのか
どっちだったかな
小さなちいさな花火だった

いつかのこと

私たちは、花火の方へ歩き出した
少しでも近づこうと
真っ直ぐまっすぐ、花火を追いかける

いつまでたっても花火は小さいまんまで
道もだんだん暗くなってきて
どこかもわからない道をとにかく進んでいて
このままでは終わってしまう
私たちはさらに追いかけた

いつかのこと

花火というのは不思議なもので
追いかけているはずなのに、どんどん遠ざかっているように感じるのだ
何駅、何キロ追いかけたんだろう

“上まで行こう”
指差した先はスーパーの屋上
エレベーターで上がると、そこは駐車場になっていた
花火はまだ続いていた
フェンス越しに見る花火は
土手より少し大きかった

いつかのこと
いつかのこと
いつかのこと

少しだけ
花火に追いついた

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あさ

デザインの仕事をしています。いつか犬を飼いたいと思っています。夢はおばあちゃんになったら縁側でおじいちゃんとお茶を飲むことです。

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